2020/01/16から2020/08/16時点のデータを使って世界のCIVID-19の感染状況を分析してみようと思います。
まずは全世界の感染者数・死亡者数・回復者数を確認してみます。
前回は日別のグラフを使いましたが、期間が長くなり、また私自身週ごとの数字を追いかけていることもあり、今回から週別の数字をグラフを導入することにしました。
週別のグラフをみると、日本は第二波到来中ですが、世界的に見ると感染者数は断絶なく一貫して増加。
しかし、それもようやく前回8/3〜8/9と今回8/10〜8/16で歯止めのかかった感があります。
一方で死亡者数は四月の初旬から中旬にかけて一気に増加した後、五月後半にかけて減少に転じていました。
しかし、その後は再び増加しています。
興味深いのは感染者数が右肩上がりに増え続けているにも関わらず、死亡者数はことなる動きを見せていることが分かります。
月別のグラフを見るより具体的に変化を確認できます。
感染者数は四月を七月が圧倒的に上回っているにも関わらず、死亡者数は四月を七月が下回っています。
死亡者数に関しては日本で見られている、四月第一波、七・八月第二波の状況が少しですが見ることができます。
月別数字を見ると、八月の感染者数は、月半ばの段階で六月の数字に迫る状況。
現在の状況がこのまま続いた場合、4,072,281人÷16日×31日=8,144,562人と七月を上回ることになります。
週別の数字で感染者数の増加に頭打ちが見え始めていることから、多少の減少は考えられますが、それでも良くて七月と同程度でしょう。
八月の死亡者数は、月半ばの段階で95,010人。
単純計算で八月は、95,010人÷16日×31日=184,081人程度の数字になることが予想されます。
これは直近七月を上回るものの、第一波の四月は下回る数字です。
感染者数の増加にも関わらず、死亡者数がそれに比例せず、むしろ少ないことは日本でも見られている減少です。
日本(日別) 日本(月別)
日本版(2)でも述べましたが、これが医療機関の努力の賜なのか、また、COVID-19の変異による弱毒化、あるいは日本人の集団免疫の獲得が進んでいることなのか、PCR検査の拡充と早期対応の結果なのか、現時点では判然としませんが、七・八月第二波と四月第一波とは何らかの決定的な違いがあるという点では共通していると考えられます。
次にアメリカの状況も分析したいと思います。
アメリカというと感染者数・死亡者数が多いことで有名ですが、それだけに傾向や変化が鮮明に現れると思われます。
以下はアメリカの週別・月別のグラフとなります。
アメリカ(週別) アメリカ(月別)
グラフを見た第一印象は死亡者数の減少傾向。
四月の第一波は60,124人を記録していますが、その後、五月41.455人、六月20.388人と減少の一途をたどっています。
七月の第二波で再び数字は増加に転じていますが、それでも26,363人。
四月第一波の43%程度に収まっています。
このことからアメリカでも日本同様に、感染者数は増加しているものの、死亡者数は感染者数の増加に比べて明確に少ないことが分かります。
感染者数の増加に比べ、死亡者数が少ないという現象は世界的に共通する現象と考えることができそうです。
しかし、いくつか考えられる候補は挙げられるものの、今のところ科学的もしくは数字的に裏付けのある明確な理由は分かっていません。
感染の早期収束が難しい現在、感染者数に対す縷々死亡者数の少ないことの原因が早期に明らかになることが待たれます。