2020/01/22から2021/1/31時点のデータを使って世界のCIVID-19の感染状況、1月の総括と2月の展望を分析してみようと思います。
まずは全世界の感染者数・死亡者数を確認してみます。
以下は全世界の月別のグラフとなります。
1月の累計死亡者数は409,439人。
前月に引き続き最多人数を更新しています。
2020年10月迄は横ばいが続いていましたが、11月から右肩上がりの上昇が始まり、前月を当月が上回る状況が続いています。
北半球がウイルスに感染しやすい冬場に入り、一気に感染が膨らんだ可能性が考えられます。
一方で感染者数は2020年12月で一旦頭打ちをしています。
この減少が即死亡者数の減少と結びつくとは限りませんが、2月以降の死亡者数が1月を上回るのか、それとも下回るのか、今からその動きが注目されます。
次に累計・直近一ヶ月・直近一週間の世界の感染者数・死亡者数トップ10を確認してみます。
感染者数・死亡者数共に上位3カ国を抽出すると以下となります。
累計
感染者数: 死亡者数
1位:アメリカ 1位:アメリカ
2位:インド 2位:ブラジル
3位:ブラジル 3位:メキシコ
直近一ヶ月
感染者数: 死亡者数
感染者数: 死亡者数
1位:アメリカ 1位:アメリカ
2位:ブラジル 2位:イギリス
3位:イギリス 3位:メキシコ
直近一週間
感染者数: 死亡者数
1位:アメリカ 1位:アメリカ
2位:ブラジル 2位:メキシコ
3位:スペイン 3位:イギリス
累計で注目すべきはメキシコの死亡者数TOP3へのランクイン。
感染者数は13位にも関わらず、死亡者数は第3位です。
また、直近一ヶ月でも感染者数はTOP10県外にも関わらず、死亡者数は第3位。
直近一週間では感染者数第7位、死亡者数2位であることから長期に渡っての状況の深刻さが窺えます。
また、イギリスの状況の悪さも注目されます。
累計では
感染者数第4位、死亡者数第5位
直近一ヶ月では
感染者数第3位、死亡者数第2位
直近一週間では
感染者数第4位、死亡者数第3位
と全期間を通じてTOP5圏内での推移となっています。
その他、ドイツ・イタリア・フランスも直近一ヶ月・一週間の死亡者数TOP10にランクインしていることから、先進国のCOVID-19に対する苦境が窺えます。
冬本番の11月頃からニュースでもヨーロッパ各国の感染状況の多さ、深刻さは伝わっていたので、この結果は当然のことかも知れません。
以下は、そんなヨーロッパ各国と日本との死亡者数の比較を行ったグラフとなります。
グラフを見ると、イギリス・ドイツ・フランス・イタリアの4カ国に比べると、日本の状況はかなり良好に思えます。
感染初期の5月、感染拡大期の冬と二度に渡って大きな死亡者数の拡大が確認されますが、いずれの場合も日本はヨーロッパ各国よりも圧倒的に少ない人数で対応できています。
医療や福祉などが進んでいる先進国のはずですが、文化や政治、国民性で結果は異なってくるようです。
アメリカがその良い例だと思います。
視線を転じてみると6月から11月の期間は上記五カ国が共通して死亡者数が少ないことが認められます。
これは先日の日本版(2)で確認された内容と一致し、ヨーロッパの4カ国が今後、日本版(2)で予想した動きをなぞる可能性を示唆してもいると思います。
さらに感染者数も同じ要領でグラフを作成し状況を確認してみます。
フランスを除く4カ国は10月頃から増加が確認され、その後に大きな感染の確認が確認されています。
ニュースでフランスの感染者数の増加が言われていた記憶があるので、8・9月の増加がそれであり、また冬場の感染拡大の予兆でもあったように思われます。
一方で、10月以前までは比較的上手く感染者数をコントロールできていたのではないかとも思われます。
11月の増加幅がそれ以前よりも大きい為、そう思える部分もありますが、グラフを見る限り、インフルエンザ同様、冬場に感染が拡大する感染症と考えることができそうです。
以下は、日本の2016年から2017年のインフルエンザの全体・男女別の死亡者数のグラフですが、似たような動きが認められます。
以上のことから、COVID-19は6月頃から一旦沈静化する可能性が考えられます。
さらに、ワクチンの接種が始まっており、今後その動きが加速することを考えると、2021年の年末は2020年とは大きく様相のことなる、明るいものとなる可能性も考えられます。
一方で、予想外の動きも見せる可能性もあり、その場合はCOVID-19が従来の感染症とは異なる脅威であることが再確認されることとなります。
いずれにせよ、今確実に言えることは、COVID-19との付き合いは、まだまだ長引きそうだと言うことでしょう。
感染後の後遺症の症例も続々と挙がってきており、回復しても日常生活に戻れない、支障を来すケースも散見されます。
感染予防に努めつつ、この危機を乗り切りたいと思います。