2020/01/16から2021/6/06時点のデータを使って日本のCIVID-19の感染状況、5月の総括と6月の展望を分析してみようと思います。
先に分析を行った日本版(1)で、緊急事態宣言の効果で感染者数が大幅に減少していること、第4波の最大感染者数は僅かながら第3波を下回っていること、が確認されています。
上記を念頭に置いて、日本版(2)の分析に取り組みたいと思います。
まずは日本全国の感染者数・死亡者数・回復者数・PCR検査数を確認してみます。
以下は感染者数・死亡者数・回復者数・PCR検査数の週別のグラフとなります。
まずは死亡者数を確認します。
21週目(2/1〜2/7)に第四波最多人数の807人を記録.。
それをピークに減少に転じています。
死亡者数は感染者数に遅れて追随するので、死亡者数も一旦はこのまま下落に転じそうな気配です。
どこまで減少するかは未知数ですが、近い動きを見せている第三波を見ると15週目(4/5〜4/11)に記録した169人が一つの目安になりそうです。
次に月別の数字を確認します。
5月の確定死亡者数は2,818人。
これは第三波の1月の2261人を大きく上回ります。
興味深いのは感染者との相違。
感染者数は第四派5月が152,387人に対し、第三波の1月の感染者数が152,585人とほぼ同数。
死亡者数の多さから、第四派に入ってからの状況の変化が見て取れます。
以前から海外で話題になっていた、変異株の存在すぐに思い浮かびます。
感染力が強く、毒性の強い変異株が広がり始めている可能性が考えられます。
6月を6日経過した時点で死亡者数が526人であることから、単純計算で6月は2,630人(=526人÷6日×30日)程度の死亡者が予想されます。
5月には及ばないものの、近い数字となり、感染収束がまだまだ遠いことが分かります。
それは以下の感染者数・死亡者数の移動平均線からも明らかです。
投資の分野ではよく知られている手法ですが、以下は値動きの予測に使われる移動平均線を描いたグラフとなります。
上が感染者数のグラフ、下が死亡者数のそれとなります。
移動平均線は短期を7日、中期を28日、長期を70日の三本です。
上記グラフから分かるのは、感染者数は下落トレンドの最中であること、死亡者数は下落トレンド初期にあることです。
以下はPythonを使って導き出した感染者数・死亡者数のデッドクロスが発生したの日時です。
感染者数は、
短期・中期のデッドクロスが発生:5/21
短期・長期のデッドクロスが発生:5/28
中期・長期のデッドクロスが発生:該当無し
で、短期・中期と短期・長期のデッドクロスが確認され、下落トレンドの最中であることが見て取れます。
中期・長期のデッドクロスが発生すれば完全な下落トレンドですが、結果は6月の分析に持ち越しになります。
次に死亡者数のデッドクロスの状況を確認してみます。
短期・中期のデッドクロスが発生:5/30
短期・長期のデッドクロスが発生:該当無し
中期・長期のデッドクロスが発生:該当無し
で、短期・中期のデッドクロスのみが確認されており、下落トレンドの初期であることが分かります。
さらに短期・長期のデッドクロス、果ては中期・長期のそれに至ると完全な下落トレンドですが、そこに至るまでにはまだまだ時間を必要としそうです。
感染者で下落トレンドが鮮明なことから、感染者に遅れて追随する死亡者数も6月には下落トレンドが確認出来る可能性が高そうです。
しかし、感染者数の中期・長期のデッドクロスが発生しない場合はもみ合いに転じるか、あるいは再び上昇と言う可能性も否めません。
6月の分析では、感染者数の中期・長期のデッドクロス発生の有無に注目したいと思います。