2020/01/22から2021/10/3時点のデータを使って世界のCIVID-19の感染状況、9月の総括と10月の展望を分析してみようと思います。
まずは全世界の感染者数・死亡者数を確認してみます。
以下は全世界の月別のグラフとなります。
9月の累計死亡者数は262,812人。
8月の累計死亡者数299,702人、7月269,687人、6月283,120人で、過去三ヶ月を下回っています。
感染者数も先々月7月よりもやや多いものの、前月8月を下回っています。
このまま収束に向かうことはないと思われますが、今後に向けて好材料ではあります。
次に累計・直近一ヶ月・直近一週間の世界の感染者数・死亡者数トップ10を確認してみます。
まず気が付くのはここ数ヶ月、感染者数・死亡者数共に順位を下げていたアメリカの1位返り咲き。
直近一週間・直近一ヶで感染者数・死亡者数共に1位。
しかも、他を大きく引き離す「ぶっちぎり」の一位です。
一位返り咲きは先月からのことですが、今後も状況悪化が懸念されます。
次にロシアの台頭。
直近一週間・直近一ヶ共に死亡者数が2位。
こちらも今後が気になります。
イギリスは感染者数で直近一週間・直近一ヶ共に2位ですが、死亡者数はTOP10ランク外となっており、ワクチン接種普及国の今後の指標となりそうです。
対してアメリカは、直近一週間・直近一ヶ月で感染者数・死亡者数共に1位。
2位以下を大きく引き離す結果となっており、アメリカの状況が再び悪化の一途を辿っていることが窺えます。
ワクチン接種開始まもなくは感染者・死亡者共に大きな改善を見せていたアメリカですが、時間の経過と共に状況が変わっているようです。
ワクチン接種に抵抗を持つ人が多く、ワクチン接種の普及を阻んでいることや、感染が収束したことでマスクをしない人が増えたことが原因のようです。
この辺り国の対応や国民性が顕著に表れていると思われます。
今後もワクチンの接種が進み感染者数・死亡者数が減った国々も、国の対応・国民性で再び増加に転じる国が増えてくると思われます。
次月以降もアメリカ・イギリスの状況に注目したいと思います。
以下はアメリカ・ブラジル・インド・日本の感染者数・死亡者数のグラフです。
死亡者数・感染者数共にアメリカのみ大幅な増加傾向が確認されます。
このままの勢いが今後も続くと、2020年12月の過去最多感染者数、2021年1月の過去最多死亡者数に追いつき、場合によっては追い越すかもしれません。
一方でインドとブラジルでは減少傾向が続いており、状況の改善が続いています。
日本との差も依然存在するものの、以前よりも縮まっています。
かつてはアメリカ・インド・ブラジルで死亡者数・感染者数のTOP3を独占する三羽ガラスでしたが、先の結果から状況が変わり始めているようです。
状況の変化から、当グラフも国の入れ替えを検討する時期に差し掛かっているのかもしれません。
もっとも、最初に改善の兆しが現れたのがアメリカだったので、他の二国が数ヶ月後に同じ展開を辿る可能性も否定できません。
その辺り今後数ヶ月注意深く見守る必要がありそうです。
次にイギリス・フランス・ドイツ・イタリアの感染者数・死亡者数の確認を行います。
感染者数を見ると先月に引き続きイギリスの多さが際立ちます。
先月上昇に転じたフランス・日本でしたが、今月は大きく減少。
ほぼ横ばい傾向のドイツ・イタリアと近い感染者数に落ち着いています。
一方、死亡者数を見ると感染者数が突出して多いイギリスが、他四国より多いものの、感染者数に比べ死亡者数が圧倒的に少ないことが確認されます。
ワクチンの接種とその普及の効果が継続していると思って良いでしょう。
こちらも死亡者数が少ないことが鮮明で、ワクチンの接種が功を奏していると思われます。
以上の結果から、ワクチンの接種が進んでいる国々で、その後の推移に違いが出始めていることが分かります。
アメリカ・イギリスで鮮明で、アメリカが感染者数・死亡者数共に増加するという悪い状況に陥る一方、イギリスは感染者数こそ増えているものの、死亡者数は少なく上手く対応できているようです。
世界的にイギリスのモデルが理想ですが、それが今後も続くとは限りません。
今後、感染が広がりやすい冬を迎えると同時に、ワクチン接種の効果切れ、感染予防の緩みやライフスタイルのコロナ以前への回帰など、懸念材料は多く存在します。
昨年は早い国では10月、その他の国でも11月から再び感染者数・死亡者数が増加しており、その時期はもう次月・翌々月に迫っています。
昨年同様、年末から年始にかけて再び世界的な再拡大が予想されます。
しかし、多くの国でワクチンの接種が普及し、昨年とは大きく状況が異なっています。
感染者数の増加はあっても、死亡者数は少ないことが予想されます。
翌月以降、ウイルスの感染しやすい状況が続きます。
今後は、お国柄が感染者数・死亡者数となって、より顕著に現れると思われます。